劇団キンダースペース レパートリーシアター Vol.48

女たちの自負

テネシー・ウィリアムズ一幕劇 二本同時上演!

「罠」演出:江原吉博  「語られざるもの」演出:原田一樹


◆短い中にもインパクトのある演題で、いずれもあっという間の時間に

感じられました。小道具や音も素晴らしいです。

シールドのこちら側から見ると、線が少し震えているようで、なにか儚い感じがしました。

お疲れ様、ありがとうございます。(60代男性)


◆引きこまれる演出、心に響きました。

対策もしっかりしていて、安心して観劇できました。

ありがとうございます。(30代男性)


◆ステキな公演でした。また見たい。

もっと長い演目も見てみたい。


◆「罠」

面白かったです。中根瑠理さん、好演でした。

キンダースペースに入る以前のキャリアの積み重ねを感じました。

「語られざるもの」

テネシーWの前作より10年後の作品とか、作者も10年経つと理屈っぽくなりますね。

「罠」と演技スタイルが違ってますね。こちらがトラディショナルのキンダー風スタイルなのでしょう。

また来ます。


◆「罠」淀んだ空気と絶望を感じました。

「語られざるもの」

女性同士の思いの壁とプライドがえがかれ、迫ってくる気迫のある舞台でした。

ありがとうございました。(50代女性)


◆皆様、公演お疲れさまでした。一つ一つが繊細で、見ていて考えさせられる作品でした。

中根お疲れ様!役の苦しみ、つらさが伝わってきて苦しくなった。

続きどうなるのか気になる・・・・。(20代女性)


◆それぞれの生き方が胸に迫って来る女優達の熱演に、引き込まれました。

男優の方も出番は少なくてもすごく印象に残りました。

特にグローリアの悲しさが伝わってきて、見終わった後も切なさが止まりませんでした。


◆「女たちの自負」というまとめ(たぶん原田さんの発案でしょうが)は大変面白いくくりでした。

ただ、芝居は断然二本目の「語られざるもの」がよかったですね。その多くは主役、ミズ・コーネリア・スコット役の内田尋子の貢献でしょう。存在感といい演技力といい舞台映えもして見事でした。


◆テネシー・ウィリアムズの一幕劇はたくさんあるのに見る機会は意外に少ないので、

今回見せてもらえて嬉しかった。テネシー・ウィリアムズを感じることのできる舞台で良かったです。

(女性)


◆なかなか理解できにくい作品だと思います。

ゆっくり考えてみます。(70代男性)


◆テネシー・ウィリアムズの知らない作品なので来た。

役者の演技も演出も素晴らしかった。また、古典的作家の、日本では上演しない作品を掘り起こして上演してほしい。


◆久しぶりの西川口、アトリエです。

俳優さんたちが、自由に動けることに憧れを覚えながら見ておりました。

小品ながら深く、重いものを受け止めました。

「罠」のグローリアの痛みはなんなのか、気になります。

「語られざるもの」すごい!(50代男性)


◆もと果さんよかったわよ!だんだん油が乗ってきましたね。


◆アンティーク家具、素敵でした。

台詞や表現だけでなく、仕草や震えから感情が伝わってきて泣きそうになりました。

素敵なお話でした。ありがとうございました。また別の作品も見に来たいです。(20代女性)


◆2作品とも心に来るものや考えさせられるものがありました。特に「語られざるもの」では、ミス・コーにリア・スコットと、ミス・グレイス・ランカスターの関係に限らず、私達の日常生活ま中でも見えない壁ってあるよねと一緒に来た友人と観劇後話し合いました。役者を目指している身としてもキャストの繊細な演技や見せ方はとても勉強になりました。役が「居る」ように見えるというのはこういうことかと感動しました。(20代女性)


◆「罠」では夢を諦め切れない女性の思いが、痛々しい程に伝わってきて、養成所で演技を学んでいる者として、1人の女性として心打たれました。「語られざるもの」はコーニリアとグレイスの間にいる空気に魅了されました。女性の強さと弱さが美しく表現されていてとても好きだなと感じました。(20代女性)


◆コロナ禍の中で、安全対策をとられ、感動の勇気ある公演を西川口で観た❣️

歴史ある劇団キンダースペースが、関係者全員のPCR検査2回、かなりの観客制限、場内アナウンスも収録済みの方法で、パーテーション、定期的な換気、全員の事前検温、消毒、など感染防御策を徹底し、見事にやってくれました。

内容は他の方に譲って語らないが、ベテラン女優とは、こんなに迫力あるものか、それに応える若手女優陣らの魅力など改めて堪能し納得した。(小野寺敏子様)


◆昨日はこちらの舞台を観劇。劇団キンダースペース公演。

テネシーウィリアムズ1幕劇2本立て「罠」「語られざるもの」。

キンダーさんの公演は僕的にはハズレがない。

毎回、投げかけられる、考えさせられる。

キンダーさんの公演は、毎回、幕が降りてからが始まりだ。

こういう作品を若い演劇人に観て欲しいなぁ。

パンフレットの演出家の言葉に「消え去っていくものの姿を、どうにかここにとどめたい」テネシーの衝動がある、とありましたが、その衝動は登場人物たちの「とどまりたくない」という相反する感情によって迫って来る。

一歩踏み出せば何かが変わるかも知れないと願いながらも、それが許されない、叶わない・・

「罠」で母親を演じた小林もと果さんの「それは繕える。でも繕えないものもある」

何故だか僕には、この言葉がとても印象に残りました。(劇団大樹 川野誠一様)


◆劇団キンダースペース「罠」「語られざるもの」観てきました。
今回は2日目に。いつもはラストの日曜日なんだけど、今回は始めのほうで

短編で二本立て。恥ずかしながら テネシーウィリアムズ まったく知りません

でも、チラシがなんか 西部劇のポスターみたいで イケイケって勢いで。

「罠」切ないし痛いし。母親も娘も。

若いけど、その世界では遅すぎる。もう すぐ結果を出さなきゃ。出せたとしてもやっぱり遅いよね。それでもプライド?意地?強がり?グローリアの苛立ちヒステリックな心情。その娘を思う(応援したいけど、生きてほしい)母。二人の台詞のやり取りがどんどん泣けて泣けて。母の小林もと果さんの声のトーンとテンポが胸に太く深くささって…泣いたわ。チャーリーは?おーい、チャーリー!!
「語られざるもの」ミス・コーリニア・スコット。第一声でいきなりすごーい迫力。ズドーンときた。まるで海外ドラマの日本語吹き替え版を生でみせていただいているようで。声もしぐさも強さも海外物そのもの。秘書のミス・グレイス・ランカスターの調子の良さは絶妙!!

気高いお姑めさんとうまく付き合う要素が全てつまっていて。あっ、ここでは深~い意図(感情)があって雇われた秘書なんだけど、完璧じゃないですか。ストーリーは次元は違うけど、PTAの会長選出や町会の婦人部長選出。いつまで君臨するか。とわりと共感しやすい内容であったけど、まさか、はっきり告白はしなかったというか邪魔がはいって結局あいまいなままだったけど、どうなのよどうなのよと観客の私達に期待させるようなお芝居や二人の視線があとをひくお芝居でおもしろかったなあー。

劇場を出てすぐ純喫茶マンボウに直行 。隣に座ったご婦人が私の持っていたお芝居のチラシに興味を示してくださって…お芝居の感想をたっぷりお話しさせていただいたら「結構はまってますねー」って。ほんとにはまりました!!
物理的に許されるなら23日まで毎日通いたいくらい。 同じストーリーでも絶対新しい物が見れるはず。絶対に。

あー、純喫茶マンボウのフロートおいしかった。ミス・グレイス・ランカスターがつまみ食いしていたオレンジを添えたらもっともっとおいしかったかも。(そば処二幸 小久保直美様)

 

◆アトリエに来て毎回思うのは、舞台が変幻自在であることに感心します!客席を隔てる感染防止用のシート越しに観劇すると、まるで映画館のスクリーンで観ているよう。二本とも同じセットを使うのですが、キャストも演出も異なり雰囲気がからりと変わります。

生の演劇は迫力があり、今回の戯曲はどこか女性の心理は分からないと冷めた気持ちと、深く探ろうとする感情と交差する。またどちらもクライマックスは寸止め色々な思いが巡るのですが、これもまた楽しい。(石井信生様)


◆夕べは、西川口キンダースペースのアトリエへ。『女たちの自負』と題したテネシーウィリアムズの作品「罠」「語られざるもの」二本立て。万全な感染防止対策に頭が下がります。安心して観劇出来ました。テネシーウィリアムズの世界、なんだか懐かしかった。人間が腐敗している匂いのする戯曲。観ていると喉が乾いてくる台詞の応酬。肉体の熱。時代背景とかいろいろ面倒臭い芝居だけど、キチンと品良くキンダースペースらしかったです。23日まで上演中。上演時間も1時間と少しです。異次元に行かれますよ!是非、足をお運び下さいませ。(いさらい香奈子様)


◆テネシーウィリアムズのこれら2つの戯曲は

物語をクライマックスまで高めて、フッとこちらに考える余白を与えるようなラスト。

同じ作家の作品で演出家が変わる、その対比が非常に面白かったです。

江原さんの演出はご本人も当日パンフで

「ラップの持つ乾いた感情の芝居への転用」とおっしゃっているように、テンポの良さからリアリティが生まれて展開がリズミカルで見やすい演出

原田さんの演出は、知らぬ間にゆっくりと刺さった針の返しが、深く獲物(観客)を捕らえて離さない、じわる演出。のような印象。
「罠」

14分程度の短い作品。

母親役の小林さんは劇団のベテラン女優さんですが、今回また新たな表情。

台詞離れの良い独特のリズム感のあるお芝居をされる方だとずっと思っていたけれど、まさに本領発揮。母娘ならではの阿吽の呼吸で繰り広げられる会話。小さな喧嘩。ぶっきらぼうな愛情。

どっぷり演じない事でリアルな人間が見える。引力のあるお芝居でした。

さて。何で「罠」なんだろう…。

「拘束なし」「罠にかかっている」

真逆の意味だけれど、同じ意味。

私はやはり「罠」がタイトルである事に面白みがあるような気がしました。

「語られざるもの」

ベテラン女優お2人の、場の緊張感を操る拮抗が堪らない。でもブルーベリーつまみ食いとかしていて何だか可愛いんです。笑。

その時その時の2人の力関係が細かく変わっていく様子が最高の緊張感!これは見応えありました。

今回も、感染予防を徹底した空間での公演。

このご時世で苦しいことばかりだけれど

立ち止まらずに公演を続ける姿勢に、いつも心強さと希望をいただいてます。(松村千絵様)


◆西川口、劇団キンダースペース・アトリエでキンダースペースレパートリーシアターVol.48女たちの自負「罠」「語られざるもの」2本立て。

 これはテネシー・ウィリアムズの一幕劇。

「罠」(演出=江原吉博)は母と娘の話。

 深夜、男(宮西徹昌)に送られて薄汚れた部屋に帰るグローリア(中根瑠理)。彼女は売れない女優。原題の「At Liberty」(目下フリーの身)と年齢を偽った求職広告を出す。時々咳をするのは肺病に侵されているから。

 舞台にすがりつきながら、運が悪いだけだと自分を慰めるグローリア。貧しい母(小林もと果)は彼女に何もしてやることができず、「私らはみんな運が悪いのさ」とつぶやく。

 テネシー・ウイリアムズらしい寄る辺ない母娘の悲哀。15分ほどの短編。

「語られざるもの」(演出=原田一樹)は南部ニューオーリンズの裕福な邸宅が舞台。

 屋敷の主人であるミス・コーネリア(内田尋子)は60歳になる独身女性。気位が高く、婦人会の理事長選挙があるのに自分は出席せず、愚痴と怒りを吐き出すだけ。「自分は満場一致で推挙されるはずなのだ」と。

 一方、同居する秘書のグレイス(古木杏子)は今日がコーネリアに仕えて15年目の記念日。あるわだかまりを秘めているが口には出せない。

 独り身を貫いたコーネリアと彼女に仕えたグレイスの葛藤。

 どちらも人間の繊細な心理を表出したもので、舞台との距離がほとんどない小さなアトリエ空間では俳優の息遣い、心理のひだが直接伝わってくる。

 舞台転換を含めて2本で約60分。コロナ禍ではこれくらいの上演時間はありがたい。(演劇ジャーナリスト 山田勝仁様)


◆きょう劇団キンダースペース、レパートリーシアターテネシー・ウィリアムズ一幕劇 二本同時上演「女たちの自負」ー「罠」(演出:江原吉博)、「語られざるもの」(演出:原田一樹)を観ました。

西川口の小さな劇団のアトリエ。観客は19人ほど、客席と舞台は近く感染対策でビニールシートが下げられていました。

「罠」は、夢をあきらめ切れない女性の悲哀と母親との葛藤が描かれていた14分ほどの芝居。「語られざるもの」は、滅びゆくアメリカ南部の威厳に、権威にすがる上流階級の女性と15年間「召使い」として仕える女性。人間一般の自負の崩壊を絡めた芝居です。一生懸命「理解」しようと観ていたら、終わっていた。観る側もフィーリングなのだと思う、気楽に口笛でも吹くように観る、ゆとりが必要なのだと思いました。帰路2本の芝居を噛み砕いて反芻していました。ただどのくらい反芻すればミルクになるのだろうか、舞台の熱演にまだ応えられていないようで、もどかしい思いでした♪(日高のぼる様)


◆夕方、夕食の準備を済ましてから

クルマでちょこっと、ご案内頂いてたご近所の

劇団キンダースペースアトリエへ

このコロナ禍でも頑張っている人がいることを、確認に…

自分に喝を入れる意味でもね…

テネシーウイリアムスの小品二本立て、theお芝居堪能!

隣町に文化の拠点がある贅沢。

ここに通いだして、もう20年にもなろうか…

一時期は思い余って、ワークショップにも参加した(笑)

西川口、以前の猥雑な街の風貌も少し薄れて

何やらアジアの交差点的風通しの良い街の佇まい。

駅前の交差点からヒョイと路地を入ったアトリエは

50人も入れば満杯の…感染対策の今は20人足らずか?

逆に芝居好きには恰好のスペース。
アクトエリアと客席は渾然一体、薄い透明幕一枚で仕切られただけ

このアトリエならではの一体感だ。

乱反射する照明効果と、至近距離での役者の息づかいはliveそのもの…

其々30分足らずの2作品は一幕物の台詞劇。

役者の真を問う難作?と思われたが…

良いものを見せて頂きました。

20年前…まだ若く未知数だった…顔見知りの役者が

其々につぼみ膨らませ、匂い立つような佇まいでそこに居る。

時間の奇跡とそれぞれの努力の結実を垣間見て…感動した。

カーテンコールでの一瞬、静かに微笑む女優のその去り際に

人生の実りを見る思いでした。

私もフワリと幸せになりました。

ありがとう。(佐藤三樹夫様)


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