WS稽古場日誌1日目

さてさて劇団キンダースペースのワークショップVOL.41が昨日から始まりました。
テーマは「愛と執着」。重くて深いテーマです。
テキストⅠは、魔女狩りを巡るお話。
テキストⅡは、牡丹灯篭。先日、キンダースペースで公演がありました。
テキストⅢは、南米チリの独裁政権下で強姦された女性が復讐するお話。
テキストⅣは、樋口一葉の作品が原作。
どれにしようかなぁ。
参加者はリピータ7名、初参加3名。
さて、どんな感じになるかなぁ。楽しみです。
今日は2日目。そろそろ出かけなきゃ。


WS稽古場日誌2日目

さて2日目は台本持ちながら、とりあえず立っていきます。

テキストⅠは、青年劇場のみっちゃんと、WS初参加のジャズシンガーの冴ちゃん。
みちゃんは細身で目が印象的な女優さん。リアクションのアドバイスをもらいました。
冴ちゃんはハスキーボイスが魅力的なジャズシンガー。学生時代には演劇をやっていたこと
があるそうだ。現在、音楽と芝居のコラボを企画している。音楽も芝居も表現という意味
では共通点があるんだなぁ。人物の深い掘り下げ方についてアドバイスがありました。

テキストⅡは、初参加のAさんと常連ななちゃん。
Aさんは昨年秋、キンダースペースの原田さん演出の舞台で、瀬田さんの相手役をやった方。
その時、とてもいい感じの役者さんだったのですが、今回、AさんはDJをやってることを
知りました。
FMFUJIで土曜日午前からの生放送。たまたま昨日は車で法事に出かけたので、Aさんのラジオ
を聴くことができました。爽やかな明るい声、素敵なDJでした。
Aさんの芝居はとってもストレート。役を深めることのアドバイスがありました。
ななちゃんも素直な演技をする女優さん。感情は観客に想像させるようアドバイスがありました。
役者は感情を乗せてしまいがちだよなぁ。観客に想像させることが大事なんだけど、難しいわね。

テキストⅢは、大人気。私、ともちゃん、Sさん、アッキー、ニッシーの5人が挑戦。
つい先日、キンダーの舞台を見てるからね。芝居全体を捉えやすい。
私の相手役は、先日の牡丹灯篭で新三郎をやったアリモッちゃん。いやぁ、短いシーンでは
ありますが、本役はエネルギーが凄いので、こちらも頑張った感じ。エネルギーのやりとりは
面白かった。
全員を通してのアドバイスとしては、自分がどうかではなく、相手から自分がどう見えているか、
他者にとっての他者。世阿弥の言う「離見の見」だね。

私は、次回はテキストⅡをやる予定。
昨日はちえちゃんはお休みでした。どのテキストやるのかなぁ。


WS稽古場日誌3日目

みっちゃんはテキストⅣ。
奉公先の手文庫からお金を盗む。。。どれだけ葛藤できるかというアドバイスをもらいました。

AさんはテキストⅢ。
相手の長台詞をどう聞くか。役を深くつかむようアドバイスがありました。
演出家いわく、1+1が2になる芝居ではダメ。ほんとは2なんだけど。。。そこの葛藤が芝居だと。

今日はテキストⅠが人気。
パート1はアッキー。台詞を何故言うのか。台詞が相手に伝わったのか。台詞の効果があったのかを意識するようアドバイスがありました。
パート2はともちゃん、Sさん、ニッシー。
お互いにわかっている上での、すれ違い。わかっている上でずれていく。最後の台詞が悲しいといいねと。
パート3は私。ただ責めるのではなく、役を深めるようアドバイスがありました。
やはり、このホンは西洋だなぁ。

前回お休みだったちえちゃんは、テキストⅡ。
みんな牡丹灯籠を見てるから、一度はやってみたいよね。
やりとりの中でなにと出会うのか。なにを知って行くのかというアドバイス。

初日はアトリエで打ち上げしたものの、2回目、そして今日3回目は明日の人間ドックのため、アフターに行ってない。
明日は行くぞぉ~!


WS稽古場日誌4日目

本日は4日目は自主稽古。
実は普段、みんなの前で演じて演出家にアドバイスをもらうのは、時間の関係で
リピートができない。
台詞を定着させたり、役を深めるために、相手役とああだ、こうだと語り合うため
リピートする自主稽古はとっても大事。
また相手役だけでなく、同じ役をやるメンバーで、いろいろ語り合うのも深める
ためにとっても有効。

今回はテキストⅡで劇団員のSちゃんと。1回やって、ああだこうだ話し合って
わからない箇所を演出家に質問しに行って。。。。2人して、ああ、なるほど。
その後、もう一度やってみたら、なんとなく交流できた。短いシーンだけど面白い。

もうひとつはテキストⅠ。劇団員のタッキーと。どうも深めるとこまでいかない。
西洋人特有の論理的な思考。ついついうわべだけな会話になってしまう。
またまた演出家に質問しに行って。。。2人して、ああ、なるほど。もうちょっと
交流できるとこまでいきたいあなぁ。

そしてアフターはお隣のカレー屋さん。ほんと美味しいね。短い時間でしたが
今回の子WSでみんなが作品選びに苦労している話や、役の取り組み方など語り
あい、楽しいひとときでした。
これで8回中、4回終了。折り返し。今回は頑張って2作品やりたいと思ってる。
あと4回、頑張ろう!


WS稽古場日誌5日目

昨日は朝からの雪で、劇団からは交通機関の様子をみて気をつけてお越しくださいと
メールがあったものの、行ってみたら全員参加でした。帰りには雪も止んで、問題なく
よかったです。
ただ、私は膝を痛めてしまい、体操はお休み、発声練習のみ参加。

昨日は休日だったので、衣装として牡丹柄の浴衣を持参。やはり着物を着ると気分も
変わります。

5日目、後半折り返し。テキストは各自違っても、ダメ出しは共通してたなあ。

「負荷をかける」

なにがドラマか。
なにに立ち向かっているか。
なにと戦っているか。
どれだけ葛藤できるか。

先日のダメ出しにもありましたが、1+1は2という芝居ではドラマがない。
2なんだけど、でも。。。そこで葛藤する姿がドラマ。
1+1を2にさせない、できないない、なにか(負荷)が大きければ大きいほど、
ドラマになるってことやね。

そしてもうひとつ
「相手の感情に集中する」

台本読むと、ついその役の感情に気を取られがち。
でもそのセリフが相手にどういう効果があるか、相手にどう伝わるか、相手はこちらを
どう見ているか。。。相手の感情に集中することで、役が深まっていく。

やりがいがあるなぁ。


WS稽古場日誌6日目

昨日は芝居の稽古の前にウォーキングワークショップ。
参加者の半分が歩く・止まる。半分は観客。

最初のルールは誰かが止まったら全員止まる。誰かが歩き始めたら全員歩く。
誰が止まるか、歩き始めるかは決まっていない。
これだけのことだけど、空気がピーンとしたり、弛んだり。

さらにボディタッチしたり、座ったりと動きをフリーにすると、そこに様々な
ドラマが見えてくる。全体の中の自分や、隣り合う人との関係性。
見ていて十分面白い。台詞もなにもないのにね。

芝居は自主稽古。今回は欲張りして2作品。なので、半分ずつ参加。

まずは牡丹灯籠。4組やったところで、話し合い。
露の負荷について、本役(舞台で実際に演じた)の桑ちゃんが、舞台の冒頭で
初めて露が出てきたときに、自分の位牌を胸に抱くシーンあり、それはドラキュラ
が十字架を抱くような負荷と言われたそうだ。
なるほどねぇ。自分は既に死んでいて、それを分かった上で、会いに来て、位牌
を抱くというのは、受け入れる、乗り越える、そういう葛藤だ。
お札を貼られて会えなくなって、そこで手をまわして、お札を剥がさせて出てくる
シーン。テンションは高い。その中でどれだけ変化していけるか。
ただ、次回は別作品をやるので、次は最終日の発表だ~

そして、稽古後半はもうひとつのテキスト。
ともちゃんはひと足先に帰ったので、アッキーがシーン2、私がシーン3。
ひととおり通した後、話し合い。
ダンナの言葉にカチンときて発するセリフ。それをガーっと言ってしまっては違うかな。
相手の感情に集中して大人の対応をするというのは、どういうことか。
アッキーはバレーやサッカーをやるスポーツウーマンなんだけど、スポーツシーンで
監督から「打つな」「蹴るな」と言われるんだって。バンと来たら、バンと返してしまう
んだそうだ。今回演出家にも同じことを言われたというので、「スポーツでも芝居でも
同じだね」と大笑い。
最後に演出家に「エリザベスが立ち向かってるもの」についてアドバイスをいただいた。


WS稽古場日誌7日目

みんな衣装も身に付け本番直前モード。

テキストⅢ
Aさんは前半の自己矛盾(憎悪の共有と社会的立場)を意識するようにアドバイスがあった。
ななちゃんは長台詞が告白にならないよう、告白して解消しないようにと。

テキストⅡ
お露は変化していくポイントについて、新三郎は経文を唱えながら何を考えたか。
最終日はお露もやりたいので、変化するポイントを意識してみようっと。

テキストⅣ
みっちゃんは、お金を盗もうとした瞬間、そのことに自分が驚くのではないかと。

テキストⅠ
冴ちゃんはだいぶよくなったとのお言葉。相手からもっともらうようアドバイスがありました。
アッキーはセリフがまだなんだけど、そのドキドキ感がリアルでよいね。
ともちゃんと私は夫を責めるのではなく、求め合おう、分かり合おうとした方がよいと。
昨日はタッキーをガン見することが多かったので、責める感じになっちゃったなあ。

帰りに冴ちゃんと駅まで話しながら。やはり家でひとりで稽古しても、相手役がいるとのは違うねぇ、あと1回じゃ足らないと。
まあ発表するのが目的でなく、途中の課程で、いろいろ気付くことがワークショップのよいところだから。

さて本日最終日。欲張って2作品。楽しもうっと(^O^)v


WS稽古場日誌8日目

打ち上げの差し入れに、コロッケとチキンを買って、早めに稽古場へ。
既にタッキーはともちゃんと稽古してる。
前日、タッキーと組んだテキストで責める感じにしないために、どうするか。ベッドの中でグルグルしてた。
動きを変えてみるか?タッキーとちと合わせる。なんかしっくりこない。やはり腹に役が落ちていかない。
そして、ああ本番。
いやあ、エリザベスはダメでした。集中できない。空間が掴めない。空気が動かせない。
前日は時々、空気が動いた感じがあったのに
3人がトライしたけど、演出家から「みんな弱くなっちゃったね」とダメ出し。
凹みます。(>_<)
冴ちゃんのアビは楽しそうだったなあ。

楽屋で急いで牡丹柄の浴衣に着替え。
集中、集中!
ちょっと無理やり集中した感はあったけど、なんとか終わりました。

テーマ:愛と執着

他者にとっての他者である自分

相手からどう見えているか、見られたいか

自分の感情に集中するのではなく、相手の感情に集中する

深いテーマでした。
劇団の皆様、ありがとうございました。お世話になりました。
参加メンバーの皆様、お疲れ様でした。楽しかったです。ありがとうございました。

終わってしまうと寂しいね。また次回!