●昨年、リーディングの形で上演した作品を舞台化。
アメリカ、インド、日本を母国に持つ女性たちが、様々な困難にぶつかり、乗り越えて行くお話。実在の女性のインタビューを元に書かれているそうだ。
共感できる部分、できない部分、私自身の人生と照らし合わせ、考えながら観ていた。
普通の芝居とは違い、モノドラマが3つ合わさったような不思議な作品。オリジナルもそうした構成らしい。
360度の舞台、アトリエとは思えない空間の広がりを感じました。さすが原田演出
(栗田かおり様)



●西川口にある劇団キンダースペースの公演vol.45「愛につつまれて」を観劇した。
マーサ.B.ジョンソン作、翻訳 淡野桃子、演出原田一樹で、3人の母国の違うそれぞれの女性が主役であった。
各国の地域性を含めたアイデンティティーの捉え方、家族関係、恋愛や結婚観、夫婦のあり方、理想と現実の間と子供への無償の愛、生き抜く守り抜く決断、自律、などなど、それぞれ3様の人生を見せてもらった。
いやあ、とにかく演技も構成も音響も全て良かった。
最後には涙が出た。そうだ、その通りだ!と、私も叫びたくなった。
今回は多くを語るまい。なぜなら、これはまるで私が過去歩んできた人生そのものの物語りだから。
そして、今の穏やかな人生に感謝、過去の変化に富んだ厳しい経験にも感謝できたのである。
ああ〜演じきった見事な女優陣と一緒に飲みたい気分だった。
(山名敏子様)



●アメリカ人、日本人、インド人 3人の女性の独白と交流のエピソードで構成されており、朗読・モノローグ・芝居を融合したような印象の舞台でした。
センターに演技スペースがあり、観客はそれをぐるりと360度取り囲む客席。
これは?IHIステージアラウンド東京(客席は回らないけど)とか思ってうっすら興奮を覚える私。笑
中央から放射状に客席奥へ向かって三方向に短い花道のようなものがあって、
そこから3人の女性たちがそれぞれセンターの舞台へ進んでいき、独白を始めたり交流をしたりします。
私の席はインド人マヤの定位置のそば。
演技スペースに向かって歩き、話し始める背中を見ながら、まるで自分がそこで立って話しているのを俯瞰で見ているような感覚が面白かったです。
座る位置によって見える背中が変わるから主観が変わって見えるものなのか?他の位置でも見てみたかった。
女性の作家が描く、
女性の視点、女性が起点の物語。
客席から「これは私の(私達の)物語」との声が多く上がっているというのも頷けました。
何かを批判するのではなく力強く生きていこうとする、雲間から光の差し込むようなラストシーンが印象的。
(松村千絵様)



●日本初演となる公演を西川口で観劇した。アメリカ、日本、インド出身の3人の女性の間に生まれた友情・愛情の物語であった。
 3人の違った文化背景を持つ女性を登場させたのは意味があるのだろう。2人でなく3人という数字に意味が出て来るように感じた。
 3人ともに結婚しているが、保守的な考えを持つ夫や親族との生活に疲れ、憤懣やるせない状態となっていた。これが2人ならたまたまということになるが、3人となると世界中の文化圏で同じ問題があるという暗示に取れる。
 テーマが人類の普遍的なものへとアップグレードする。この時に彼女たちは自らの進路を選択する。それを通して3人は成長していける。「ここは行き止まり。どこから光が差すのだろう」というようなセリフがあったが、これは自ら悩み、考えて、道を探している者が言えるセリフだ。
 だから、彼女達は3人ともに?離婚?を通して成長することが出来たのだろう。この物語で描かれていない3人の元夫達はその後にどうなったのか。
 彼らも同様に成長していったのだろうかという問いが心に沸き上がる。しかし、夫達は離婚ということから逃げようとしていた。妻の心情を想像してみることは出来なかった。だから、そこに成長はなかっただろうと推察する。
 この公演では夫はキャストとして登場したけれど、原作には夫は登場しないらしい。3人の夫達は演出による追加だったようだ。それはアフタートークで登壇された原作者のマーサからも語られた。女性は実際にモデルとなった人物がいるとのことだ。
 西川口で非常に良い演劇を楽しむことが出来ました。
 (石賀浩様)