中島町町民劇団第2回公演
「銀河鉄道の夜」


公演ちらし

原作/宮沢賢治
脚本・演出/原田一樹

1999年 10月30日F〜31日@

能登演劇堂

出演 中島町町民劇団
スタッフ 能登演劇堂舞台芸術アカデミー

CAST
少女カオル…赤坂香澄 ジョバンニ…田中ちあき カムパネルラ…小坂玲子 ザネリ…浜田琢哉 
ゼル…早島陽子 ユウラ…橋本明香 ソーダ瀬上優香 ネネム寺谷美土里 
セレナ…近岡沙彩 レナ…乙谷明菜 ハリー…嶽亜也子 エリー…山田百美 ラリー清森麻紗美
トーヤ…山本智恵 サミー…野中里美 一輪車のりピッピ…出村萌 一輪車のりトニー…山下沙織
活版所所長…仁介三代子 星図表の店の人…大森繁光 家庭教師(尼僧)…干場孝子 
弟…道下達哉 賢治と呼ばれる男…神野神也 その妹・トシ…梅田陽子 その父・政次郎
高瀬露…大門美智子 語り手…小林陽子 
電信柱のひと…山崎仁・赤坂利勝

STAFF
装置・舞台担当
能登俊信・井田啓一・室木行雄・黒川素江・山本剛・橋本一弥・丸山弘子・猿田京子・上野秀紀
篠田敬子
照明担当
藤田清志・多賀嘉一・高田由則・萬澤正俊・結城彰子
音響担当
津梅正樹・川向基幸

町民劇団の稽古は本番と同じ舞台で行なわれる。

アンケートより
・銀河ステーション第一幕の幕切れは、装置・照明・音響とも申し分なかった。第二幕も盛り上がった。(美川町男性)
・リズム感のあるレベルの高い芝居で感激しました。変化に富んだ舞台装置や照明・効果・音響も印象的で、2つのドラマのオーバーラップをうまく表現していたと思います。
 …とにかく、久方振りに楽しめるお芝居を観せていただいて感謝!(千代野東町男性)
・私のふる里を思い出し、とても時間の立つのが早かったようでした。出演者のみなさん方も演劇に力がこもっていて、とても良かった。
・電柱さんに泣けました。
・三つのストーリーが交錯するむずかしい舞台をよく演じたと思います。

北陸中日新聞
あすから公演 練習にも熱
中島町民劇団「銀河鉄道の夜」

-賢治の生きざま重ねて-

 県内各地の演劇好きでつくる中島町民劇団の公演が三十、三十一両日に中島町の能登演劇堂で開かれる。今回は宮沢賢治の名作「銀河鉄道の夜」を、演出家の原田一樹さんの脚色で演じる。大道具製作も順調に進み、本番を目前に緊張感漂う練習が繰り広げられている。
 同劇団は一昨年に結成。昨年の処女公演「湯田中まるか楼の女たち」は二日間「満員御礼」状態だった。今年は子どもたちにも見てもらおうと宮沢作品に挑戦する。
 「銀河…」は主人公ジョバンニが、友人カムパネルラと銀河系を行く死者を乗せた銀河鉄道で宇宙空間を旅をしながら幸福について思いを巡らす、という幻想的な物語。同劇団の舞台では、賢治自身を登場させる。実家での父との確執や科学的農業の普及に努めた賢治の姿など、苦労の絶えなかった賢治の生きざまを作品と濃密に重ね合わせていく。
 原田さんは「せりふが分かってくると最初の感動が薄れがちになる。だから『こんな演じ方もある』と、常に役者には違った視点を与えて新鮮な気持ちを持ち続けるようにアドバイスしている」と力を込め、「ただ、最終的にどのような演じ方をするかは役者一人ひとりに決めてもらう」と団員の素養や個性を尊重する姿勢を打ち出す。
 同劇団の世話役を務める酒井藤雄さんは「『銀河…』は多くの劇団が演じる有名作。解釈に厳しい賢治ファンも大勢いて、緊張感あふれる舞台になりそうです」と流れる汗をぬぐった。

演劇でつかんだ自信

「人みしりしていたのが、堂々としてきたよ、って言われます。と赤坂香澄さんは笑顔でこたえる。
三十・三十一両日に宮沢賢治作の「銀河鉄道の夜」を上演する中島町民劇団で、ただ一人、二年連続で舞台に立つ中学生だ。
 もともと声を出すのが好き。能登演劇堂で芝居も見て、やってみたいな…と、劇団に加わった。
 二年目に入り「言葉では表せないけど、演劇が何となく分かってきたような気がする」と手ごたえをつかんでいる。
 今年は主人公・ジョバンニを見ている「魂」の少女役。「かぜをひいて鼻声なんですけど、本番までには絶対治していい演技をします」

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