「初島の旅」
掲示板でちょこちょこ書いていましたが、知り合いから「初島クラブ」という素敵な会員制ホテルの利用券をいただいて、行ってまいりました。 最初に「4人まで泊まれるよ」と言われて、友だち夫婦とでも行こうか…と考えていた私。ところが相方に、「じゃあ、おふくろでも連れてくか?」と言われて、思わず「あ、そう…」と。そんなこと、これっぽっちも考えていなかった私(*^◯^*)。なんか少し恥ずかしかった。 で、平日でお義父さんは仕事なので、私の方の母も誘って行くことになりました。両母とも電話で知らせると、二つ返事でOKが返ってきて、あれよあれよ…で決まった今回の初島行き。
まず西川口まで義母に来てもらい、そこから私の母の住む町田へ、そして熱海に向かいました。
朝食抜きの私たちは最初に東名の海老名インターで降りて、両母の手作り豪華弁当を広げました。 おにぎり、カツサンド、卵焼き、山菜のテンプラ(先日、瑞穂BBSで書いた、伯母が山形から送ってくる色々な山菜を母が朝揚げてきた)、昆布じめ、漬け物5種…、すごい量のごちそうを広げる私たちを通行人が必ず見ていく。視線を感じつつ舌鼓を打つ…(*^◯^*)
空腹を満たし一路、熱海へ。渋滞もなくスム−ズに到着し、まずは梅園へ。が、やはり今年は暖かく早く咲いたようで、ほとんどの梅が散ってしまっていました。でも遅咲きのものが何本かあり、その下でひなたぼっこをしながら写真をとり、甘酒を飲み、そしてまた豪華弁当の続きを楽しみました。
船の時間を待っていよいよ初島に向かいます。平日だからガラガラかしら? と思っていたら、これがすごい人。座席がほとんど満員の船で、初島に向かいました。
ここから「初島クラブ」の送迎バスに乗って、着いたホテルのすんばらしいこと!!! ロビーは広く天井は9階まで吹き抜けで、弓型に立っているホテルの客室は果たして何室あるのやらやら…。 私たちの部屋は展望が一番良い、ホテルの端の方だったもんだから、ロビーから部屋にたどりつくのにすごい時間がかかる…。特に足の悪い私の母は「こりゃ、一度部屋に入ったら、あんまり出歩けないね」と言っていた(^◇^;)。 部屋に入った私たち四人は、「ほー」とか「へー」とか「これはこれは」とか、なんか日本語にならない言葉を発していました。ベッドルームが二つ、各部屋に2人ずつ泊まれる。広いリビング、内風呂、小さなカウンターキッチンまで付いている。広いベランダに出ると目の前にはただただ遮るもののない海。その向こうに熱海の町と、富士山の頭がぽっかりと。熱海から、伊東、川奈、伊豆半島の先っぽまで、何にも遮られずにすべて見渡せる、すばらしいロケーション。さながら、引っ越してきたばかりの猫のように、すべての部屋を鼻をならしてかぎ回り、眺め回す私たち。 リビングのすてきなクッションに座り、【とりビー】を飲みながら件の知人に「着いたよ〜」と電話をすると、 「とにかく、早くお風呂に入って夕日を見て!!!」
そそくさと支度をして大浴場に。女湯からは特に夕日がよく見え、男湯からは朝日がよく見えるようでしたが、海に沈んで行く太陽は、先日の伊豆の時とは全然違う表情を見せ、おごそかに黄色く光りながら沈んでいきました。山の向こうに沈み切ると一瞬、山肌のラインに沿ってキラキラッと繊細な輝きがあり、その後、山の向こう側がボーッと明るくなって、スーッと光が落ちていった。ゆっくりゆっくり沈んでいく太陽が見せる、微妙な照りの変化…。 そして、何年かぶりに母の背中を流しました。義母は遠慮して流させてくれなかった。というか、タイミングが悪かった。そこを「まあ、いいじゃないですか、こんなこともメッタに無いし」と強行はできない私…。そういうのヘタ…。ごめんさい、お義母さん(・_・; 。
予約しておいた、おフランス創作料理をすこし気取って、お箸でいただく…(#^.^#) 食べているとフランス人(多分)の歌手がピアノに合わせて生歌を歌いはじめた。リクエストの「花」以外は統べてシャンソンとジャズでしたが、うーん、歌はまあまあ…かな? 一曲歌い終わってあまりにシーンとしているので、我々のテーブルから拍手をするようにしたら、その内みんな曲が終わるごとに拍手を始めた。母が「恥ずかしいから拍手するのやめなさいよ」と言った。こんなに恥ずかしがり屋の母だったかな? と意外に思いました。歌の中身はどうあれ、同じ芸術家同士(?)捨ておけなかったのよ。
ワインと日本酒を飲んでチャンポン酔っぱらいの私たちは、やはり部屋に戻っても飲む飲む。会話が噛み合ってるのか噛み合ってないのか、各自が勝手に話し始めて、けさくはなんだか、飲み過ぎと花粉症で鼻が完全に塞がれてしまって、ダメダコリャ状態。みんなが何を話しているのか脳味噌が理解できなくなり、「フロ浴びて酔いをさまそう」とまた大浴場へ。お風呂は0時までなので、みな考えることは同じなのか、女湯はすごい混んでいた。でも私みたいに赤い顔したヤツはいなかった…。 あんまりキモチいいので、露天風呂に出たり入ったり、ジャグジーに出たり入ったり…、いつの間にか1時間位入っていたみたいで、心配した母が足をひきずりながら様子を見に来た。「ひろみちゃ〜ん」という声が大浴場に響き渡る。姿が見えなくても母だと判る。昔銭湯に行った時に母に呼ばれた声と同じだった。(あの頃私は【チコちゃん】と呼ばれていたが…。小さかったのよ…。ええ。) なんか照れくさくて、でも嬉しかった。
母と部屋に戻ると、相方親子はテレビで昔の映画なんか見て真っ赤な顔して盛り上がっていた。その内、三々五々ベッドに勝手に入っていく。父が亡くなってからメッキリ夜更かしになった私の母は、「まだ眠くないもん、寝られないもん、なんか話してよお〜〜」とベッドに入ってダダをこねていたかと思うと、いきなり「ぐーーー」といびきをかきはじめたからオデレータ(*^◯^*)。
5時頃、目を覚まし、ベランダに出ると、真っ暗で何も見えない。向こう岸の明かりのラインがポツリポツリと見えて、あとは波の音がするだけ。海辺の近くに住むとこんな音が毎日聞けるのだ。西川口の喧噪からは想像も出来ない、夜明け前の世界が広がっていた。「あと1時間寝よう」 そう6時からは朝風呂開始!! 母を起して朝風呂に出かける。これまた同じ考えの女性が一杯居て、またまたお風呂は満員状態!!! 朝日は女湯からは見えないが、うっすらと空が染まっていくのがわかる。母が長い時間をかけて身体を洗うのを待っていた。もう一度母の背中を流した。けっこうのぼせてきた。 義母はいまひとつ温泉そのものがあまり好きじゃないみたい。のぼせてしまうそうです。いつも実家に泊まりに行くと早くから起きて私たちに朝食を作ってくれる義母が、めずらしくゆっくり寝ていた。少しゆっくりさせてあげたいと思っていたので良かった。
ホテル内は盛りだくさんの施設でとてもすべてを回りキレるものじゃない。相方親子は庭を散歩し写真を撮りまくっている。私たちの方はホテル内のショップで母の唯一の孫にお土産を買った。この時期限定でロビーに【抹茶とお菓子セット】を食べられる緋毛氈が敷いてあり、そこでお茶をいただく。
縄文人さんに「熱海に行くのなら寄ってみたら…」と御紹介されていた、彼のお友達の経営する、錦ヶ浦の先に有る老舗の旅館を最近建て替えた高級割烹で、お昼御飯をいただきました。 まあ、これが、まあまあまあ…。素敵な個室に案内されて、出てくる料理の豪華なこと!!!! 鯛、ほたて、アジ、のおさしみ サザエのつぼ焼き アジの焼き物 ゆばの椀もの めじなの薄作り 鯛のお頭のアラダキ… 入ろうと思えば露天風呂にも入れるし、個室だから、休憩も出来る。少し昼寝をしようと言ったら、「あんたは寝てなさい」と言われ、みんなロビーやら館内にある釣り堀やら海辺やらに遊びに行っちゃった。なんだかんだ言って元気なシトたち。 ぽかぽかの陽射しの中、かもめがうるさい位に飛び交う。多分釣りの魚を狙っているのだろう。のどかな自然の音を聞きながら少しうつらうつらしました。幸せ…。
「熱海に来たら魚でしょう」「いや、温泉まんじゅうでしょう」と、お決まりの熱海アーケードでお土産買って、町田で母を降ろし、所沢で義母を降ろし、西川口に着いたのは夜の11時でした。運転手さん、ごくろうさん。m(__)m
思えば結婚してから20年近く立ちますが、両家が一緒に旅行に行くのは初めてのことでした。結婚が早かったので、経済の成り立たないのが当たり前のような私達でしたから、当初は各々の実家にとても迷惑をかけました。結婚式すら自分達のお金では挙げられなかった。やっとなんとか自立して、自分たちの面倒は自分たちで見られるようになって、それぞれの実家で小さな温泉には招待したりしていましたが、色々な御紹介がなければ今回のようなリッチなところへはとても連れて行ってあげることは出来なかった。ホテルを紹介してくれた知人や、美味しい割烹を教えてくれた縄文人さんや、留守番になっちゃったお義父さんや、その他色々な方に「感謝感謝」の旅でした。
ホントに【熱海】づいてるなあ。明日はいよいよ【熱海テーマパーク&3月の誕生祝いツアー】です。うっほほ〜〜い!!! 楽しみ!!!
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