■テアトロ2000年4月号 浦崎浩實氏

 春は「笑い」から。というわけでもないが、小劇場系は春夏秋冬「笑い」は欠かせない。まず出演者四人による共作、原田一樹演出The 30'S「Smoky Chat」は、望外のおもしろさ。共学の高校が舞台で、ここの同世代の女性教師四人が理科実験室をたまり場に、自分たちが公私に抱える問題を戦わせる。彼女たちの発言は劇の台詞として白熱、しかも笑いを呼び込む余裕があり、タテマエから自由であろうとする彼女たちの願望が、そのまま劇の開放感につながっていくのだ。