原作/アントン・チェーホフ
構成・脚本/内田健介
演出/原田一樹
シアターX(cai)提携公演
キンダースペースでは、プラトーノフに続きチェーホフの作品は二本目となります。で、結局、チェーホフとは何かと問われると、よくわからない。しかしこの分からなさの中にこそ、魅力があるという点で、チェーホフほど抜きん出ている作家はありません。例えば彼の四大戯曲と呼ばれる作品の中で、彼は一人一人の人間を描き、状況を描き、雰囲気を醸成し、抜き差しなら無い人間達の悲劇と喜劇を同時に描出します。ならば、彼の作り上げた人間達を使って、もう一度作劇の道をたどってみれば、少しはチェーホフ的なるものを私たちの実感として捉え直せるのではないか? 今回の試みは、つまりはそういうところにあるのだと考えています。
原田 一樹(演出) |