劇団東演
【つがいのエプロン】
大人のための珠玉のラブストーリー!
原作・脚本=堀江安夫
演出=原田 一樹
2011年
12月2日(金)〜14日(水)
東演パラータ
考古学者の生方泰は妻の笙子と二人暮し。郷土資料博物館の館長を退職したあとも、講演や後進の指導などで各地を飛び回る毎日が続いている。世事にまったく疎い、いわば「学者バカ」の泰であったから、電球ひとつ取り替えることも出来ず、自ずと家のなかのことは妻の笙子が一切を取り仕切って来た。
とある日の夜。講演旅行から帰ったばかりの泰は、狼狽しながら知り合いに電話をかけまくっていた。妻の笙子の姿がないのである。今までこんなことは無かっただけに、その狼狽振りは尋常ではない。
途方にくれていると、何事かと心配してやって来たのは隣の岡部夫人、町内の拡声器である。悩ましいパジャマ姿で上がり込み勝手にお茶なども入れ、根掘り葉掘り事情を聞き出そうとする。
そこへあたふたとやって来た隣町に住んでいる娘夫婦は、岡部夫人のそんなあられもない姿と、父親の落ち着かない様子を目のあたりにして「何があったの?浮気でもしたの?」と娘の追求はさらに厳しさを増す。旅行カバンもないし、果ては机の引き出しから離婚届けの書類も見つかり、てんやわんやの大騒動となる。
そんな時に、玄関の開く音…。
「ただいま、遅くなって御免なさい…」と笙子の声が聞こえて来た…。 |